まず決めることが大事、50万円の借金をしてセミナー参加を決意

無料セミナーを2回経験した後、当然ながら有料セミナーの紹介がありました。そして、その有料セミナーの金額は50万円。内容は、ビジネスで成功して億万長者になるためのもので、マインドセット、手法、戦略を徹底的にマスターすることが目的です。

私は無料セミナーを2回受け、その価値を十分に感じていました。もし50万円のセミナーに参加すれば、会社を辞めて起業しても、能力が向上し、短期間で現在の収入の2倍を稼げるようになるのではないかと、甘い考えを持っていました。

そして、会社を辞めることを決意すると同時に、この50万円のセミナーにも参加したいと思うようになりました。しかし、私の個人的な貯金はゼロ。会社を辞めて業務委託になると、当然最初は収入もゼロを覚悟しなければならず、セミナーへの参加はとんでもないことのように思えました。

この時、2つの問題がありました。1つ目は、会社を辞めてから営業を始めても、少なくとも半年以上は稼げないため、その間の生活費をどうするかということ。2つ目は、会社を辞めて成功するためには自分の能力を向上させる必要があり、そのためには自己投資として50万円のビジネスセミナーに参加することが必要だが、その50万円をどうするかということです。

一つ目の問題はすぐに解決しました。会社を自主退社ではなく、会社都合で辞めることにより、辞めた即日から失業給付金が出ることになりました。この時、約半年間の給付があるため、その間に営業をして、半年後には何とか月15万円くらいの収入が得られるのではないかと考えました。もちろん、それだけでは足りないので、土日はアルバイトで補うことにしました。

2つ目の問題は、50万円のセミナー費用でした。20代の頃、私は新卒で入社した会社を辞め、バイトで50万円を貯めて自分が受けたいセミナーに参加しました。しかし、今回はそんな時間がありません。今すぐにでも参加しなければならないのです。そこで、私は50万円を借りるという考えに至りました。問題は、誰に借りるかでした。しかし、意外なところからお金を貸してもいいという話がありました。当時、私が以前勤めていた会社の上司が新しい会社を立ち上げ、そこで営業マンを募集していました。彼はどうしても私に入社してほしいと連絡してきたのです。そこで、私は業務委託で入社する代わりに50万円を貸してほしいと社長に提案してみました。社長はその提案に乗り、私は業務委託として前職の上司の新会社、N社に在籍することになりました。

前回の20代の時もそうでしたが、何かを始める時は、まず最初に決めることが大事だと思った瞬間でした。自分が決断すると、後からお金や条件が整います。これは以前セミナーの講師が話していたことですが、確かに私はその通りの経験をしています。

まず、できるかどうかに関わらず、まずは決めること。これが大事なのです。