50万円の借金をして、私はセミナーに参加した。しかし、結局そのセミナーは詐欺のようなもので、知り合いの社長から借りたお金を毎月返済しなければならなくなった。業務委託で求人広告の営業をしていたものの、月収は5万円にも満たず、返済は困難を極めた。そこで、空いている土日を利用してアルバイトを始めることにした。

精神的には大きなダメージを受けた。50万円を支払った割には、期待した成果は得られず、なぜそんなにも借金をしたのか、当時は理解できなかった。自分を情けなく思うこともあった。しかし、不思議なことに、今となってはそのセミナーが自分にとって必要な体験だったと思える。セミナー依存からの脱却に気づき、結果的に望んでいた生活と収入を得ることができ、少なくとも幸せに暮らしている。

しかし、本題から逸れてしまった。セミナーの借金を返済するために選んだのは、テレアポのアルバイトだった。これが意外にもセールスの勉強になった。そのアルバイトは、貴金属の買取りを行うテレアポで、時給は当時1500円という破格のものだった。土日だけの勤務で、平日は業務委託の営業をしていた私にはぴったりだった。バイトルで見つけたこのバイトに、すぐに応募し、面接を受けた。応募者が少なかったため、30代後半の私でもすぐに採用されたのだった。

不用品買取テレアポアルバイトの会社にてテレアポ修行

その不用品買取のアルバイトは、どうやらあるテレビ・冷蔵後などの不用品回収業者からアウトソーシングを受けている案件のようだった。私が入社した会社は、いわゆるテレマーケティング会社で、電話代行などの発信を専門にしている営業アウトソーシング会社だった。

内容としては、家で眠っているような貴金属などの買取を依頼し、アポイントメントを取って出張買取を行うためのテレアポだった。ある意味、買取を依頼するだけで、保険や不動産などを売るわけではないので、簡単だと思っていた。しかし、最初の研修でテレアポの指導を受けてから、本当に大変だと感じ始めた。何度かけてもガチャ切りされたり、ほとんど相手にされなかったり、怒鳴られたりすることが多かった。テレアポはメンタルがやられると言われるが、私もかなりメンタルがやられた。

その会社の上司から言われたことがある。

全然アポイントメントが取れない日々が続いたが、そのアルバイト先のマネージャーは意外と良い人で、私が全然アポイントメントが取れないでいると、「気にするな」と言ってくれたことが救いだった。テレアポは基本的に断られることが多い仕事だ。断られることは失敗ではなく、成功への階段を登っていると思え。気にせず、とにかく数をかけるのがコツだと言われた。そのように言われて、私も幾分気持ちが楽になった。

ようやく1件のアポが取れて、テレアポのコツを掴み始めた!

最初は全然ダメだったテレアポも、なんとか1件アポをゲット!これがきっかけで、だんだんとテレアポのコツがわかってきたんだ。ここで、自分の経験から学んだ不用品買取のテレアポで成功するためのコツを紹介します。

まず大事なのは、相手の悩みに寄り添って、売り込みではなく対話をすることです。テレアポって、相手の問題や不安をしっかり理解して、解決策を提案するのが大事なんだよね。売り込むんじゃなくて、ちゃんと対話して信頼関係を築くことがポイント。相手の話をしっかり聞いて、どんな悩みがあるのか見つけ出して、うちのサービスで解決できるって提案します。

2つ目の大事な点は、時間とタイミング。電話がつながりやすいタイミングを狙うことが大事です。特に土日の夜、19時から21時の間は家にいる人が多いので、電話に出てもらえる確率がグンと上がります。

そして3つ目の大事な点は、買取のメリットをしっかり伝えること。買取のいいところをしっかり伝えて、相手に行動してもらいたいんだよね。たとえば、「金は今が一番高い」「不用品をお金に変えます」「ヤフオクやメルカリで売るのは面倒、出張買取が楽」って具体的に伝えると、相手も買取サービスの価値がわかってもらえるはずです。

これらのコツを使って、テレアポの成果をどんどん上げていったんだ。アポ取りの成功率も上がってきて、不用品買取のビジネスでいい感じに結果を出せるようになってきたんだよ。

不用品買取のテレアポを約10ヶ月続けて借金を完済


そして、僕はこの不用品回収のアルバイトを10ヶ月間続けました。毎月5万円ずつ返済し、10ヶ月かけてセミナー代金を完済しました。基本的に月に1日か2日だけ休みで、実質、その年は365日あれば320日は仕事していたんじゃないかな。心身ともにボロボロの状態だったけど、この1年間仕事に没頭することで、ある意味、やり続ける根性も身についたし、「継続は力なり」という言葉の意味も理解できた。そして何となくではあるが、この経験を通じて、自分自身を信頼する力が身についたんだ。